
Beneath the Roots
The Society Beneath the Roots
地上に一輪のお花が開くとき、その下では、根だけでは完結しない関係が働いています。菌根菌と植物の共生は、土の中で水分や養分、光合成によってつくられた炭素化合物が行き来する仕組みです。

菌根とは何か
菌根とは、植物の根と菌類の菌糸がつくる共生体です。菌糸は細い糸状の構造で、根の表面だけでは届きにくい土の細かな空間へ伸びます。植物は菌糸を介して、水分やリン、窒素などの無機養分を得やすくなり、菌類は植物から光合成産物を受け取ります。菌根菌は単に根の周囲にいる微生物ではなく、根と接続して物質を交換する相手です。
内側に入る菌根、外側を覆う菌根
菌根には複数の型があります。アーバスキュラー菌根では菌糸が根の細胞内に入り、樹枝状体と呼ばれる細かな構造をつくって物質を交換します。外生菌根では菌糸が細根の表面を覆い、根の細胞の間へ広がります。スギやヒノキではアーバスキュラー菌根、シイ・カシ類やマツ類などでは外生菌根が見られます。共生する菌類や菌根の型は、植物の種類によって異なります。
すべての植物が同じ関係を持つわけではない
菌根は多くの陸上植物に見られますが、組み合わせや働きは一様ではありません。土壌の養分量、植物と菌類の種類、周囲の環境によって関係は変わります。そのため、菌根菌を加えれば必ず生育がよくなる、と単純には言えません。土を植物の固定材としてではなく、根・菌類・水分・有機物が関わる環境として見ることが、菌根菌と植物の共生を理解する入口になります。
根のない姿から、根の時間を考える
フローリストが扱う切り花は、土や根から離れた状態にあります。それでも、茎の太さ、葉の付き方、お花の開き方には、生育中に受け取った水分や養分、光との関係が残っています。GANON FLORISTは、北海道を含む日本各地の産地から市場を通じて仕入れたお花を、その時々の形と状態を見てデザインします。完成した姿だけでなく、その前にあった地中の関係まで想像することが、植物を見る解像度を変えます。
植物の循環を別の角度から読むなら、How Seeds Travelもあわせてご覧ください。現在のSeason Giftは、Season Gift一覧で紹介しています。
by GANON.


