top of page

Colors Found in Nature 自然が教える色

21 時間前
読了時間: 3分

A Bouquet That Does Not Match


自然の色は、ひとつの名前には収まりません。若葉の黄み、古い葉の灰み、光を通す花弁、乾いた実の鈍い色。少しずれた色が隣り合うことで、景色には奥行きが生まれます。花束の色の組み合わせも、色名だけではなく、明度・彩度・面積・質感を分けて見ると組み立てやすくなります。


生成りの布に置いた淡い紫のお花と緑の枝葉、乾いた実、半分に切った洋梨

色名ではなく、明度と彩度を見る

同じ緑でも、黄みに寄るもの、青みに寄るもの、白く霞むものがあります。紫にも赤みのある紫と、青みのある紫があります。同系色だけでまとめる時ほど、明るさと鮮やかさの差を残すことが大切です。差がなければ平坦に見え、差が大きすぎれば一つの色だけが浮いて見えます。

お花の色は、品種や色素の量によって幅があります。たとえばカロテノイドは、淡い黄色から黄色、橙色までをつくる要因の一つです。同じ植物種でも品種によって含まれる量と種類が異なるため、色名が同じでも実際の色調は揃いません。その不揃いは欠点ではなく、配色に深さを与える材料になります。


色数よりも、面積の比率を整える

花束の色を決める時は、まず最も広い基調色を置きます。次に、近い色相または温度の異なる色を少量重ね、最後に小さなアクセントを加えます。目安は基調色を全体の六〜七割、つなぐ色を二〜三割、強い色を一割未満。厳密な公式ではありませんが、色が多くても散漫に見えにくくなります。

赤い実や深い青紫は、面積が小さくても視線を引きます。反対に淡い色は、ある程度まとまった面積がなければ背景へ溶けます。制作途中に一度距離を取り、最初に目へ入る色と、最後まで残る色を確認します。


質感が、同じ色を別のものにする

色は素材の表面でも変わります。艶のある葉は光を強く返し、薄い花弁は背景色を透かします。起毛した茎や乾いた種子は光を吸い、同じ明度でも静かに見えます。色票では近い二つの花材も、艶と透けが違えば、花束の中では別の役割を持ちます。


GANONが残す、わずかな不一致

GANONでは、全国各地の産地から市場を通じて届く季節のお花を、プロのフローリストが一種ずつ目利きします。花弁の表と裏、つぼみから開花後への色の移り方、葉の艶、枝の向き、花首の角度まで見て、完成した時だけでなく、時間とともに変化する配色を組み立てます。

同系色の中に温度の違う一色を残す。強い色を中心に固めず、枝の先や奥へ置く。葉や実の中間色で、離れた二色の間をつなぐ。すべてを揃え切らないことで、説明的ではない、自然の風景に近い奥行きが生まれます。

お客様には、こうしてフローリストが完成させたデザインの中から、贈る場面や暮らしに合うものを選んでいただきます。


色とともに香りの時間変化を読む視点は、「Scent and Memory」で紹介しています。

季節のお花を使った完成デザインは、GANON FLORISTのSeason Giftからご覧いただけます。


by GANON.

bottom of page